デイサービスに行ってほしいけれど、本人が「行きたくない」と嫌がる。
家族としては、「家にいるより外に出たほうがいい」「お風呂に入ってほしい」
「少しでも人と関わってほしい」と思うこともあるでしょう。
でも、本人には本人なりの「行きたくない理由」があるのかもしれません。
デイサービスに行きたくないと言われたとき、無理に説得する前に、
まずは「何が嫌なのか」を探してみることが大切です。
「人が多いのが嫌」「長時間いるのが疲れる」「知らない人の中に入るのが不安」など、
理由によって選べる方法は変わります。
そして、もうひとつ考えてみたいのが、
「何のためにデイサービスに行ってほしいのか」
ということです。
デイサービスに行くこと自体が目的ではありません。
本人と家族にとって必要なことが分かれば、デイサービス以外の方法が見つかることもあります。

「デイサービスに行くこと」そのものが目的になっていないでしょうか。
本人が行きたくない理由と、家族が行ってほしい理由。
まずは、その両方から考えてみましょう。
「デイサービスには行きたくない」
デイサービスを勧めたとき、こんな言葉を聞くことがあります。
- 「家にいたい」
- 「自分には必要ない」
- 「幼稚園みたいなところは嫌」
- 「自由がない」
- 「知らない人ばかりのところには行きたくない」
「デイサービスが嫌」と言っても、その理由は人によって違います。
理由が分かれば、その人に合ったデイサービスを探したり、別のサービスを考えたりすることができます。
たとえば、こんな選択肢があります。
| 本人が嫌だと感じること | 考えられる選択肢 |
|---|---|
| 長時間いるのが嫌 | 短時間型のデイサービス |
| 人が多いのが苦手 | 小規模な事業所 |
| 入浴が嫌 | 入浴なしで利用する方法を相談する |
| リハビリをしたい | リハビリに力を入れている事業所 |
| 知らない人ばかりで不安 | 見学や体験利用から始める |
| 外出すること自体が負担 | 訪問系サービスも検討する |
| 楽しみがない | 囲碁・将棋・カラオケなど本人の好みに合う事業所 |
大切なのは、「どうしたらデイサービスに行ってくれるのか」だけを考えないことです。
本人が嫌だと思っている理由をひとつずつ減らしていくことで、
受け入れられる場所が見つかることもあります。
「なぜ行きたくないんだろう?」
と考えてみることから始めてもいいと思います。
家族にも「行ってほしい理由」があります
本人の気持ちだけでなく、家族がデイサービスに何を求めているのかも、一度整理してみましょう。
「デイサービスに行ってほしい」という気持ちの中には、
・お風呂に入ってほしい
・リハビリをしてほしい
・日中一人で過ごすのが心配
・人と関わってほしい
・家族が休める時間を作りたい
など、さまざまな目的があると思います。
ここで大切なのは、
「デイサービスに行ってもらうこと」ではなく、「何を解決したいのか」を考えること。
目的が分かれば、デイサービス以外の方法が見つかることもあります。
まずは「嫌な理由」が少ない場所を探してみる
デイサービスといっても、どこも同じではありません。
まずは、本人が嫌だと思っていることをできるだけ減らしてみる。
本人をデイサービスに合わせるのではなく、本人に合うデイサービスを探してみる。
そんな考え方があってもいいと思います。
新しい環境に踏み出すこと自体が不安なのかもしれません
高齢になってから、新しい環境に一歩踏み出すことは、
思っている以上に勇気がいることなのかもしれません。
若い頃と比べて体力が落ちたり、病気をしたり、今まで当たり前に
できていたことができなくなったり。
身近な人との別れや、仕事を辞めること、車の運転をやめることなど、
年齢を重ねる中では、さまざまな「喪失」を経験することもあります。
そんな中で、
「知らない場所へ行ってみよう」
「知らない人たちの中に入ってみよう」
「新しいことを始めてみよう」
と前向きになれる人ばかりではありません。
「一度行ってみれば楽しいかもしれない」「家にいるよりいいのでは」と思うことでも、
本人にとっては大きな一歩なのだと思います。
「頑固だから」「行けば慣れるから」と考える前に、
新しい環境に踏み出すことに不安を感じているのかもしれないという
視点も持っていたいと思います。
これは家族だけでなく、介護に関わる人にも理解してほしいことです。
無理に背中を押すだけではなく、その人が抱えている不安や喪失感を理解したうえで、
本人のペースで一歩を踏み出せる方法を一緒に探していく。
そんな関わり方も必要なのではないでしょうか。
一度嫌がったからといって、ずっと無理とは限りません
一度体験して「もう行きたくない」と言われると、家族も
「デイサービスは無理なのかな」と思ってしまうかもしれません。
でも、一度断られたからといって、すべてのデイサービスが合わないとは限りません。
私が介護の仕事で関わってきた中でも、何度か違う事業所を体験したり、
一度利用を見送って、しばらくしてから再度チャレンジしたりする方もいました。
デイサービスによって、利用する人の人数や雰囲気、過ごし方、
リハビリ、レクリエーションなどは違います。
最初に利用した場所が合わなかっただけ、ということもあります。
本人が何を嫌だと感じたのかを確認して、次の事業所を選ぶ材料にしてもいいと思います。
デイサービスに行くことがゴールではありません
デイサービスを嫌がると、「どうしたら行ってもらえるだろう」と考えてしまいがちです。
でも、まず考えたいのは、
「なぜ行きたくないのか」
そして、
「何のために利用してほしいのか」
ということです。
理由や目的が分かれば、短時間のデイサービスやリハビリに力を入れている事業所など、
本人に合う場所が見つかるかもしれません。
また、入浴やリハビリなど、目的によっては訪問サービスなど別の方法を考えることもできます。
一度うまくいかなかったとしても、それで終わりではありません。
少し時間を空けたり、別の事業所を体験したりすることで、本人が受け入れられることもあります。
デイサービスに行くことがゴールではありません。
本人と家族が無理なく生活を続けられる方法を探す。
そのための選択肢のひとつが、デイサービスなのだと思います。
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